Melodrive
2019年9月4日に発売された、東京カランコロンの5thミニアルバム。
概要
9/4(水)にミニアルバム「Melodrive(ヨミ:メロドライブ)」のリリースが発表されました!
前作「わすれものグルービー」から約1年、通算5枚目のミニアルバムとなる今作は、メンバーそれぞれが思い描くドライブミュージックをテーマにアルバムを製作しました!
ドライブミュージックとは言っても、派手でブイブイ言わせるようなものではありません。
肩の力が抜けた大人のドライブミュージックです。
音は全体的にハイが削られていて、とても耳馴染みがいいです。
ただ、これまでのカランコロンと比較すると心配になるくらい地味な音作りです。
全体的に少しシリアスな雰囲気が漂います。
(”また病んだか???”と心配しました。笑)
派手で個性バチバチなカランコロンを求めている方には少し物足りないかもしれませんが、これまでのカランコロンにはない新たな一面を見ることができ、これはこれでありなんです。
どうも曲作りのを抜本的に変更したようで、
- これまで:いちろーさんがとりあえず作る→メンバーと拡げる
- このアルバム:メンバーと話し合って方向性を決める→いちろーさんが作る
という手順を踏んでいたそうです。
(「テルミーワイ」だけはこれまでと同じ作り方みたいです。)
1.リトルミスサンシャイン
今作は今までの東京カランコロンのビジュアルイメージから一変、映像にはVo.Gtrいちろーのみが登場、都会の喧騒や洗練された街並みの映像をセンス良く落とし込こみ、楽曲の疾走感と絶妙にマッチした内容となっています。
この曲を聞き始めた瞬間に、”お?今回のカランコロンは何かが違うぞ?”と思いました。
その理由は、”個性が薄い”というところにあります。
カランコロンってポップなんですけど、きちんとバンドなんですよ。
5人の音を大切にしているし、それぞれの顔がしっかりと見えてくるような音楽をしています。
ところが、この曲は全くメンバーの顔が思い浮かびません。
インタビューでこのように答えています。
これまで東京カランコロンはいろんな曲を作ってきたんですけど、聴いてる人をハッとさせたいとか、ドキッとさせたいというか、緊張感を与えたいみたいなやり方が多かったので、ずっと同じリズムやフレーズが続いていくようなアプローチをしたことがなくて。
「生活によりもっと溶け込むような音楽を作ってみたいね」という話になったんです。
まさしくその通りで、これまでは個性剥き出しのへんてこカラフルポップな曲が多かったんですよ!
しかし、”生活に溶け込む”というテーマのため、個性を抑えて聞き馴染みの良さに徹したんだと思います。
楽曲自体は、ひたすら続くビートのうえに気取らないボーカルが乗った心地よい曲となっています。
イントロだけ聞くと、なんとなくバンプっぽさも感じます。
いちろーさんの歌はいいビブラートがかかっていて気持ちがいいなぁ。
2.もっとLucky
音数が少なめで、少し不思議な印象の曲。
特にキメがなかなか癖があって、これはカランコロンらしい点ですね。
サビ前にイチローさんの声にエフェクトかけているのもGOOD。
サビは韻を踏んでいるので、とても軽やかでリズミカル。
歌詞のなかに”今夜パーティ”などのワードはあるものの、パーティ感は一切ありません。
しかし、シャイな僕の秘密のパーティを表すように、小声でひそひそみんなとは違う楽しさを見出して楽しんでる感じです。
変なパリピやインスタ映えに惑わされないのはとても好感が持てます。
3.テルミーワイ
”本当の自分ってなんだ?”と自問自答する曲。
アコギが印象的で、弾き語りしても映えそうです。
2番の畳み掛けるようなメロディはとてもエモくて心に響きます。
アンバランスなままで
という歌詞にもあるように、安定が訪れることはないですし、特にカランコロンはアンバランスなまま進んでいる危うさをはらんでいるバンドだなぁと思います。
4.見えるHorizon
爽やかでとてもドライブ感のある曲。
歌詞を見て、その短さにびっくりたまげました!
ほとんどが似たような歌詞&同じようなメロディの繰り返しなので、生活を邪魔しないです。笑
また、ほとんどずっといちろーさんとせんせいのユニゾン(オクターブ違い)なので、そこも変化が少ないポイントでもあります。
歌詞にこのアルバムのタイトルでもある”メロdrive”というワードが出てきます。
(出てきますが、意味は不明です。)
5.ALL OVER
声にとてもリバーブがかかっていて、ふんわり拡がっていくような歌が特徴的なラブソング。
かといってバラードというわけではなく、カランコロンらしいギターリフも耳に残ります。
せんせいの裏声がとても気持ちいいです。
そして時折挟まれるいちろーさんの”アオゥ!!!”も癖になります。笑
「true!true!true!」を思い出します!
6.Blues Driver
青空と荒野、まさしくジャケット写真のような風景が似合うミディアムナンバー。
これも歌詞が短く、曲自体も短いのでさくっと聞けてしまいます。
ギターのエフェクターに「Blues Driver」という超有名なエフェクターがありまして。
たぶんそれと”ドライブ”をかけたんだろうなぁと思います。
そしてきっとその「Blues Driver」を使ってレコーディングしたんじゃないかな?
私なら絶対使います!笑
最後のフィードバックは、1曲目にそのまま繋がるような演出になっています。